2011年11月号 第309号
人生のペース配分、それはお金の使い方
テレビで観るマラソン中継はなぜおもしろいのか。理由の一つはマラソンという競技はペース配分が難しく、前半いきりすぎて後半ガタガタになる選手がいる半面、後半、満を持っていたかのようにトップに躍り出てくる選手がいたりで、あたかも人生の縮図を見る思いがするからでしょう。
人生のペース配分といえば、お金の使い方ほど難しいものはありません。早く死ぬつもりで、パッパラパッパラ使ってしまったのに、案外長生きしてしまい、みじめな思いをしながら余生を過ごす人もいれば、節約、倹約に心がけて老後のために財産を貯えた時点でコロッと死んでしまい、お金はすべてなんにもしてくれなかった甥や姪の手に渡ってしまう。そういうあてはずれな金の使い方、貯め方をする人もいます。
そこで、一応の目安として、九十才を我が人生のゴールに設定し、お金のため方、使い方の配分を考えてはいかがなものでしょうか。
では、その設定に誤差が生じたらどうするか。
長生きするからにはリスクを負わねばなりません。
後は野となれ、山となれ。
長く生きるには多少のいなおりも必要です。
金ためて 長生きをして 信心を
せずに死ぬのは あほかかしこか
(御教歌)