2015年12月号 第358号
仏教では「色心一如」「色心不二」といって、私たちの身や身を置く場、すなわち環境と心は密接な関係を持ち、互いに影響、作用し合っていると説きます。
このことはみなさんのご信心と御宝前との関係にも当てはめることができます。そのことを開導日扇聖人は
「信心深ければ香の匂い、御華の色もうるわしく灯明の光もなんとのうてりわたれり。これ、その仏前を貴み敬う色の顕るる也。参詣の人の心も喜びまた格別也」
(日扇聖人全集十巻一九八頁)と説いておられます。
喜んでお講を頂くと、その席の御宝前のご威光は増し、住居も浄化され、我身も功徳化されていきます。参詣者の随喜もまた格別なものになります。
「栴檀の香風、衆の心を悦可す」とはこのことです。
一席一席のお講席がそのような功徳を生み出す、随喜を高めるお講席になるよう席主も導師も参詣者も気持を込めてお講を勤め、集わせて頂きましょう。
損得の 勘定かけて つとめたる
御講の功徳 多少いかにや
(御教歌)